制作過程3(アルキド樹脂絵具)
制作期間:2023年3月下旬~4月12日
サイズ:S4(333mm×333mm)
キャンバスにアルキド樹脂絵具(クサカベ アキーラ)
↑キャンバスはホルベインのクイックベースで少し平滑にした。
黒い線画の上から下塗りを全体に塗る。下塗りに使う絵具には白が混ぜられているので線画の印象が柔らかくなる。
↑目当ての色を完璧に作るより、狙いと違ったならば違うなりに次の一手を随時考えながら描いていくほうが結果的に良くなるような気はしている。
アナログ画材を使う上での一番の悩みなのだけどパレット上に見える絵具の色が実際の支持体の上でどんな色になるのかがさっぱり分からない。多分自分の場合はほとんどの色に白を混ぜているので乾燥前と乾燥後で大きく色が変わってしまうからだろう。そのためパレットの上でどんな色をしているかという絶対的な判断よりも「さっき使った色から白をこのくらい加えた色だからこういう色だろう」という相対的な判断で色を作る。
当たり前のことのようだけど過去の作品制作でその色をどんな条件で使ってどんなふうになったのかという経験から得た自分用のオリジナルレシピが一番大事なんだなあと最近痛感している。
↑拡大してみた
そういえばこの絵は下絵も配色の計画も無くぶっつけだな。
↑前景を描き終わり筆跡まみれの背景をこのままにするわけにはいかないが塗って抜け感(?)が無くなったらどうしようと恐々としている時間。
↑完成。
絵を描き始めてウン十年、初めて作品と言えるものを描けた気がしたぞ。感慨深いな。
と思っていた。
後日……
↑心なしかキャンバスがたわんでいる。実は描く前から気付いていた。
雨の日だと更にゆるむのでどうしても気になり後日張り直そうとしたが初めに塗ったクイックベースが厚すぎて端からボロボロになり醜くなったので描画面だけ切り取ることにした。気に入ってた作品だけに悲しすぎる。